「マタハチは、僕の親友だ。何があっても一緒に助け合っていこうな!」 「マタハチ、最近忙しそうだね。どうだい、たまには飲まないか? ・・ああ、そうかわかった。頑張れよ!」 「マタハチよ、お前なんか、だんだんよそよそしくなってきたな。 僕のなわばりであまり食べ物がないのは、まさか・・?」 「マタハチなんか、もう知るか。俺は俺で生きていく。せめて俺の邪魔を したら、タダじゃすまない。」 幼馴染のはずだったムサシもマタハチも、いまでは別々に暮らしている。 ムサシは、夜空の北斗を仰いだ。 大きく息をひとつつき、ずっと、ずっと目を閉じていた。 ・・・これだ。僕らの世界はこうなってしまったんだ。 誰がこうしたのだろう? 僕やマタハチだけじゃない。人間たちも、車も電車も飛行機も。 国も、世界も。 みんな、同じことを考えてるんじゃないか。 みんな、なわばりを守って、怖くて、毎日生きるのに必死なんじゃないか。 そう思ったら、自分のことなんてちっぽけに思えてきた。 ムサシは歩き始めた。 「ここでみんなと同じように、してちゃだめなんだ。」 そう言い切り、マタハチの名を大声で呼び始めた。 ・・・・・ あれから何年目だろう。 ムサシもマタハチも大人になり、体は身寄りもなく汚れているけど、僕らは こうして生き延びてこられた。 再会したあの日、ムサシは、木の板にこう書いた。 Yesterday, he gave me a bone of a fried chicken. (昨日、彼は僕にフライドチキンの骨をくれた。) マタハチは、それを見てムサシの目を見つめた。そして頷き、こう書いた。 Today, he gave me a bread of a hamburger. (今日、彼は僕にハンバーガーのパンをくれた。) ムサシは、それを見て嬉しくなった。 「僕たちは、生きるんだよな。生きてくって、こういうことだよな。」 マタハチは嬉しそうに頷き、「笑顔もくれた。」と書き加えた。 - つづく - _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_ たびたびもりもり、遠吠え更新。 ムサシと一緒に旅しよまい! ↓↓ あなたの周りにも、元気をシェアしてね ↓↓ ヽ( '∀`)ノ
Monday, August 19, 2013
チームワーク - A TEAM WORK
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